鈍行列車一人旅

よく電車とバスに乗って旅してます。鉄分多めの旅ネタが主。
鈍行列車一人旅 TOP  >  スポンサー広告 >  日本海北上紀行 >  夕張支線の道のり

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

夕張支線の道のり

「日本海北上紀行 4日目 (札幌~千歳~新夕張~夕張~南千歳~新千歳空港)」

[2016/1/8]

市電とシェルター探索を終えた私は、地下鉄に乗って札幌駅へ戻ってきた。
札幌からは千歳線で千歳に向かう。ズラッと並ぶ改札を通り、ホームへ。
道民100%の行列の中でひっそりと列車を待つ。

車社会の北海道とはいえ、札幌~千歳間は列車の数が多く快速列車もあるのが有難い。
ホームで突っ立っていると、新千歳空港行きがやってきたので乗り込んだ。


・千歳線 [札幌~千歳]
R0014964 (2)

道内屈指の過密路線、千歳線。札幌~千歳は車移動で見慣れてたから、逆にちょっと楽しみだ。
やって来たのはロングシートの通勤電車。以前はクロスシートがデフォだったのになぁ。

石狩平野を突っ走り30分で千歳に到着。列車を降りると、古ぼけた気動車の音が聞こえてきた。
もうすっかり聞き慣れた"あの音"だ。気動車は停まってるときも煩い。
ガラガラ唸るアイドリング音に実家のような安心感を感じるよ。

千歳から、夕張へ。石勝線のオリジナルを辿る鈍行で、今回の旅に終止符を打とう。



・石勝線 [千歳~夕張]
R0014966.jpg

道央~道東を結ぶ石勝線。大昔は「夕張線」と呼ばれていた路線で、意外と歴史は古い。
北海道炭礦鉄道という私鉄が19世紀末(1892)に線路を敷いたのが全ての大元であり、
それから90年後の1981年に、日高山脈を貫く新線区間が開業して現在の形に至っている。
新線区間の開業以来、道央から道東へ直結する重要幹線として機能し、役目を担ってきた。

新線を抜けて道東へ向かう特急は割と多いが、問題なのは旧夕張線区間へ向かう鈍行だ。
札沼線と同様に地域需要は大昔に枯れ果てており、本数は著しく少なく、
追分から夕張……つまり石勝線のオリジナルを辿る鈍行は1日5~8本しかない。
2016年度のダイヤ改正でさらに本数が減るらしく、今後廃止される可能性もある。

千歳駅にたった一両の国鉄気動車が停まっている。ちっぽけな存在だが見かけは頼もしく見える。
14時28分発の夕張行き鈍行だ。千歳から直通で夕張へ行ってくれる、貴重な列車。
乗り込むと思った以上に乗客がいて、ボックスシートに一人ずつといった塩梅に。
終点夕張まで2時間弱の道のりだ。定刻が来ると列車は出発した。


R0015000.jpg

南千歳を出ると千歳線と別れ、すぐに独り立ちする。
千歳線と室蘭本線を繋ぐこの区間は、途中駅が一切ないようだ。
ただっ広い平野をのんびり進み、シェルターを潜って長い隧道を抜ける。

隧道を抜けたところで運転停車。対向から特急が駆け抜けていった。
長い運転停車の後、列車は再び隧道を抜けて室蘭本線との合流点を目指す。




室蘭本線と合流すると、間もなく追分に到着。地元客がドッと降りていった。
さっき特急待ちで停車したのに、ここでさらに15分ほど停車するようだ。
追分駅は広く、大昔鉄道拠点だった名残が残っている。夕張線の起点として追分は機能したという。
今から41年前のクリスマスの日、ここ追分で、実用としてのSL列車は消滅している。


R0015015 (2)

長時間停車した後、ガラガラの状態で追分を出た。
室蘭本線と別れると、列車は見渡す限り白一色の平野を行く。
その平野の中に佇む駅が東追分だ。追分で15分停車したが東追分でも5分停まるらしい。

マイペースと大らかさがウリの北海道。汽車ものんびりしてるじゃないか。
東京じゃありえない長い停車時間が、北海道の鈍行には残ってるのだ。




素朴な風景を進み、小さな街へ入ると川端へ着く。
川端からは夕張川と交差しながら進み、深い山の中へと入っていく。
ちょっとした集落へ達すると滝ノ上へ。今まで誰一人乗ってこなかった地元客が乗り込んできた。

滝ノ上を出て長い隧道を抜けると新夕張へ到着する。
新線区間との分かれ目だが長時間停車はしない模様。すぐに駅を出た。


R0015044.jpg

新夕張からは石勝線の支線、通称「夕張支線」と呼ばれる区間へ入った。
新線が遠ざかると夕張川を渡り、広大な景色が広がる。
川面に野生のエゾシカがいた。

野生のシカって札幌では見かけなかったから、ちょっと新鮮。
大通で野生のリスを見たことあるけど、さすがにシカは見たことないなぁ。(いたら大騒ぎだから)


R0015049 (2)

レストランが併設する沼ノ沢で客が数人乗り込んできた。
沼ノ沢から南清水沢にかけては国道と並行し、人家の多い中を走るが、
清水沢を出ると鬱蒼とした山の中へ入り、道道とともに谷間を抜けていく。




終点が近づくと住宅が多くなってきた。大昔、炭鉱街として栄えた鹿ノ谷地区だ。
斜面にへばりつく団地と民家。ここが炭鉱の街だったことを物語っている。
皮肉にも、団地には「夢」と掲げてあった。

夕張鉄道と接続していた鹿ノ谷を出れば、終点夕張はすぐそこだ。
鹿ノ谷から夕張まで僅か1.3kmだが勾配がキツく、列車はノロノロ進む。



R0015087.jpg

北国の山の日暮れはあまりにも早かった。
まだ16時過ぎなのに、炭鉱街をバックに陽が落ちる。
千歳から二時間弱の道のりもあと少し。というか眼の前だ。

終点到着のアナウンスが流れ、味気ない単線ホームへ滑り込んだ。



R0015103.jpg

夕張、到達!

16時20分、列車は終点夕張に到着した。
夕張駅は二度も駅の場所を移転していて、現在建っているのは三代目の駅らしい。
そっけない単線ホームで、駅のすぐ横に巨大な観光ホテルが建っている。

昔の夕張駅は中心街に位置していたが、後に距離が縮小され現在の場所に移転したそうだ。
折り返しの列車が出るのは8分後。僅かな滞在時間だが、ちょっと駅前に出てみる。




駅舎というより"完全に観光センター"って感じの夕張駅。
バックに聳え立つのは、スキー場を有するリゾートホテルである。あからさまな存在感が凄い。
駅前は小さなロータリーの他、これまで道のりをともにしてきた道道が通っていて、
道道に沿って「屋台村」と称したグルメ施設がある。他は……特にこれといったものが無いかな。

画像右は、今の夕張駅から初代夕張駅までの道のりをルート表示したものだ。
初代の駅舎は10年前に取り壊されており、痕跡は全く残ってないという。


R0015101.jpg

終着駅としての風情は感じられないが、生き長らえてること自体が奇跡のような駅だ。
地図で近くを見回すと、見つけたのは安定のセイコーマートである。
駅前を刻み込んだ後、折り返しの列車に乗り込んだ。

一人一人がボックス席に落ち着いたところで千歳行きは出発する。
夕張を出ると、あっという間に真っ暗になってしまった。
あとは新千歳から飛行機に乗って帰るだけだ。


R0014968.jpg

リボンナポリンうめぇええええええええええ

札幌帰省時、毎日のように飲んでたジュースです。今も好きです。中毒性が凄いんです。
シトロンっていう緑のマガイモノ(笑)も売ってますが、俺は昔からナポリン派。
どういう味なのかというと言葉に出来ない味なのだ。
列車の中で考えてみたが、出てこない。強いて言うならTHE北海道の味!答えになってませんね。



・石勝線 [夕張~南千歳]
R0015113.jpg

復路の鈍行は割かし乗客がいて良い感じに賑やかだ。日はすっかり沈んでしまい、辺りは真っ暗。
それでも列車の中は明るく、暖かい。北海道の気動車のこの安心感ってなんなんだろう??
ボロイけど暖かい。鈍いけど力強い。煩いけど憎めない。

鈍行らしい鈍行の原点は、北海道の国鉄気動車にあったんだと再確認した。
しかし、こんな気動車で旅ができるのも今のうちだ。十年後は……想像できてしまうのが怖いよ。
元来た道を戻って追分に着くと30分停車。長げぇ。東京じゃありえない停車時間だ。
追分から先でも運転停車し、結果的に往路復路合わせて一時間以上のロスがかかった。




18時25分、南千歳へ到着。これで石勝線の旅も終わりだ。列車の終点は千歳なのですぐに駅を出て行った。
新千歳空港行きを待ちながらブラブラしていると、石勝線の石碑(0キロ標)を発見したが、
今日行った夕張支線は石碑に刻まれていなかった。


R0015124.jpg

新線開業以前の90年の歴史は何処へやら。これじゃ夕張支線が幻の存在みたいだ。
刻んでやれよ、路線のオリジナルぐらい刻んでやれよ。

勝手に煮え切らない想いに駆られていると、3番線に快速エアポートが入ってきた。
すぐに乗り込み一駅隣の新千歳空港へ。飛行機が出るまで残り40分!
チェックインが迫ってるので、早足で搭乗口へ向かう。


R0015133.jpg

東京へ帰ろう!

LCCの搭乗口はターミナルの端っこにある。どこの空港も大体そうだ。
延々と歩いていくとオレンジの受付が見えてきて、そこがジェットスターの搭乗口だ。
機械にコードを打ち込み、あっという間に手続き完了。手荷物検査を済ませ売店でお土産を買うことに。

白い恋人、マルセイバターサンド、ロイズの生チョコ。この3つが北海道土産の定番。
どれも飽きるほど食ったけど無難に白い恋人を買った。バターサンドは人を選ぶんだよね……カロリー高いし。
六花亭だったら、バターサンドよりもストロベリーチョコがオススメです。イチゴがそのまんま入ってて美味しいよ!



・ジェットスター国内線 [新千歳空港~成田空港]
R0015135.jpg

東京〜千歳は国内線のドル箱航路だ。「東京から北海道行くんなら飛行機」コレ常識である。
北海道新幹線が札幌まで開業しても、この流れが変わることはないと思う。
今回取ったジェットスターの便は5000円を下回った。笑っちゃうほど安い。
北海道新幹線「東京~函館」運賃の5分の1以下!新幹線の運賃が馬鹿みたいに高いのだ。

以前福岡から乗ったときは大幅な遅延を起こしたが、今回は定時で行けそうな感じだ。
出発が迫ると後方座席の乗客から入場。案の定満杯となり、
成田行きは定刻からやや遅れて千歳を発つ。



R0015143.jpg

狭い座席で耐え忍ぶこと一時間半、飛行機は成田空港へ到着する。
夏に北海道から東京へ帰ってきたときの絶望感(主に湿気的な意味で)は半端ないが、冬はそうでもない。
冬ならどっちみち寒い。やっぱり、北海道は夏が旬なんだろう。
でも、私は冬の北国を旅したかった。北上したかったんだ。その願望を今回の旅で全うすることが出来た。

全行程3泊4日、乗った列車の数は31本。トラブル一切無しでやれたことに感謝したい。
終電まで余裕があるので、成田アクセス特急に乗り込み北総線経由で帰路に着く。
全行程完遂。その実感を秘めながら、何時もの寝床にくるまった。

・旅の総運賃:34440円(北海道&東日本パス+その他運賃+特急券+新幹線代+飛行機代)
・乗った乗物の数:鈍行21本+快速5本+特急3本+急行1本+バス5本+新幹線1本+飛行機1本
・総距離/所要時間:約1500km/3泊4日(高崎~増毛~夕張)


旅を終え、二ヶ月経った3月21日。夕方TVではまなす最終列車のニュースが流れて、私は思い知った。
「あんな旅、もう二度と出来ない……!」本当に出来なくなってしまったのだ。
内地~道内を北上するにおいて、はまなすがどれだけ有難い存在だっただろうか。

ブログ史上最長となった鈍行旅行記。長くなりましたが、ここに終幕!!
(完結)
関連記事
2016/04/26 | 日本海北上紀行


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。