鈍行列車一人旅

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京急本線3色制覇の旅

「赤×青×黄の3コンボで終着浦賀を目指す」

[2015/8/1]

京急といえば"赤"だ。赤以外考えられないのが京急なのだ。
しかし最近になって"青""黄"の電車も走り始めたらしいと、風の噂で聞いた。
何の需要を見込んだのかは知らないが、一部編成だけ特別な塗装に塗りたくり普通列車として運行してるというのだ。

この特別塗装車の運用情報は公式HPに公開されていて、何時何処でやってくるのか容易に知ることが可能のようだ。
ということで今回は、京急の特別塗装車を乗り継いで京急本線の終着浦賀へ向かう。


・計画~導入


京浜急行電鉄。略して京急。品川から横浜・三浦半島の各地を結ぶ大手私鉄だ。
"鉄"なら嫌いな者はいないと噂の京急の本線が、今回の旅の舞台である。

特別塗装車の運行時刻は日によって変わり本数も少ないようだが、その中でもスムーズに乗り継げるパターンがあった。
今回は北総線から羽田空港まで走るイエローハッピートレインと、泉岳寺から三崎口まで走るブルースカイトレイン
さらに堀ノ内から浦賀へ行く鈍行を乗り継ぎ、片道で京急の名物列車に乗り本線を攻略してしまおうという魂胆だ。

「東松戸→イエローハッピートレイン→品川→ブルースカイトレイン→堀ノ内→鈍行→浦賀」

午前9時、私はまず武蔵野線に乗って東松戸へ向かった。
武蔵野線と北総線が接続する東松戸から、今回の京急3色制覇の旅は始まる。



・北総線/京成線/都営浅草線 [東松戸~品川]
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今日の9時39分発羽田空港行き直通列車は、京急のイエローハッピートレインだ。
2014年から運行を開始した列車で、たった一編成しか存在しないレア車両である。
色使いが西武の通勤電車とそっくりなため、後に西武とコラボ企画をするまで発展したという。

イエローハッピートレインは子供の興味の的なのか、子供連れが先頭でかぶりつきをしている。
しかし業務の妨げになると判断した(地下区間の視認性の問題だと思う)のか、
運転士は先頭窓およそ3分の2のブラインドを下げてしまった。


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車内はボチボチの乗車率。歴史の新しい北総線は高架と地下区間が多く、車窓は意外と飽きない。
矢切でスカイライナー通過待ちのため数分停車。この列車は品川まで鈍行として進むが、
品川からは京急名物の快特として羽田空港へ向かうのだ。

地下区間を出て江戸川を渡ると列車は東京都の末端へ。
高砂で京成線と合流し下町を駆け抜けていく。青砥で一気に乗客が増えた。




荒川を渡り数駅進むと、列車は東京スカイツリー最寄の押上に到着する。
ここからは都営浅草線だ。浅草線は都営の第一号路線である。

押上から先、浅草線内はずっと地下を進む。浅草線の駅名は歴史深いものを感じさせるものが多い。
本所吾妻橋、人形町、日本橋、東銀座、大門。大昔の江戸風情を醸し出す駅名が連なっている。
京急の新型車の座席は外国からわざわざ発注している特注品で、座り心地は随一。
JRの固く安っぽい座席とは比べものにならない。


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泉岳寺で乗客がドッと入れ替わった。泉岳寺を出ると列車は京急本線へ入り、間もなく品川へ到着。
イエローハッピートレインの役目はここまで。品川からは後続のブルースカイトレインに乗車する。
品川駅ではお得なフリー切符が売っているらしいので、一旦改札を出た。

今日私が使う切符は「よこすかグルメきっぷ」だ。京急本線の汐入〜浦賀間が乗り降り自由で、
さらに提携店で一回食事が出来るという徳用フリー切符。これで2030円は安い!



・京急本線 (快特) [品川~堀ノ内]
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数分遅れでやってきた三崎口行き快特は、8両編成のブルースカイトレインだ。
ブルースカイトレインは2100形と600形の二種類あるが、2100形は快特車両で京急の花形である。
そして京急の快特といえばズラッと並んだクロスシートだ。その様は関西私鉄を髣髴とさせる。

ブルースカイトレインの運行が開始されたのは今から10年前の2005年。
運行開始から人気を獲得してきた名物列車で、その人気ぶりからプラレール化もされたらしい。
京急のトレードマーク色である赤とは正反対だが、これはこれでいいのではないだろうか。


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品川を出ると列車はJR線と別れ、快特らしく一気にスピードを上げ住宅をかすめるようにかっ飛ばしていく。
京急川崎を出て京急鶴見を過ぎると京急名物のJR東海道並行区間に突入。
今回競争の対象となったのは成田エクスプレスの特急だ。

結果的に「京急快特 VS 成田エクスプレス」の競争はこちら側が圧勝。
これでもかと爆走ぶりを見せつけ、JRの特急をあっという間に追い抜いてしまった。


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横浜で乗客がドッと降りていったので、その合間にクロスシートを確保した。
横浜から先、京急はカーブが多くなりトンネルも潜るようだ。

金沢文庫を出るとすぐに金沢八景へ。ここで再び乗客が大きく入れ替わる。
横浜以南は思った以上に険しく、駅を過ぎてはトンネルを潜るというのを何度も繰り返して進む。
どうやら地元民は金沢を省略して"ぶんこ""はっけー"というらしい。いちいち全部言うのが面倒くさいんだろう。


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堀ノ内へ着いた。堀ノ内では京急本線の浦賀行き鈍行に乗り換える。
黄電→青電と乗り継いできたので、ここで赤電に乗り継げば京急の3色コンボは無事達成する。

どうせなら3色とも新型車で統一しようと思ったが、向かいに停まっていた浦賀行きは京急の古参車だった。


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この京急800形は、独特の顔つきから鉄の間で「ダルマ」と呼ばれている。
こいつに乗って浦賀へ向かってもいいのだが、せっかくの機会なので少し粘って後続列車を待ってみることに。

生粋の"鉄"っぽい少年が、めちゃくちゃ高そうな一眼レフ両手に列車撮影をしている。
わからない。ガチの鉄道マニアは何故少年時代から一眼を当たり前のように使いこなしているのかよくわからない。
線路脇で眺めて喜ぶとかそういう次元じゃないんだよね、彼らは。車両の運用とか当たり前のように知ってるし……。



・京急本線 [堀ノ内~浦賀]
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茹だる暑さの中粘った結果、5本目でやってきたのは2000形。これ以上粘るのは萎えるのでコレで妥協だ。
82年導入の2000形は、京急の伝統デザインを打ち破ったフラッグシップ車両として知られる。
快特として走っていたこの車両は、今は純粋な鈍行として余生を送っているようだ。

京急本線の末端(堀ノ内~浦賀間)は取り残されたような区間となっていて、本線なのに日中走っているのは鈍行のみだ。
当初は浦賀から延伸させる計画があったそうだが、軍事的理由で早期に久里浜まで敷設しなければならなくなったため、
浦賀手前の堀ノ内から線路を延ばして久里浜線を開業させた。現在は久里浜線が本線のような扱いとなっている。




堀ノ内からの京急本線は実にあっけない。終着へ至るまで、たった3駅にして6分の道のりである。
この区間は海のそばも通るが、残念ながら海は遠くにチラチラと見えるだけだ。


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浦賀、到達!

12時32分、京急本線の鈍行は終点浦賀に到着した。
京急の終着は何処も味気ないと聞くが、本線の終着はなかなか趣深い雰囲気。
ホームは高台の上にあり、野山にへばりつくようにして建てられている。


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かつて三崎方面のターミナルだった浦賀は観音崎の最寄でもあり、駅前から路線バスが出ている。
3色コンボの乗り鉄は全うしたが、このままとんぼ返りしてしまうのは面白くないので、
今日は浦賀からバスに乗って観音崎へ行ってみることにした。



・京浜急行バス (堀25系統) [浦賀駅~観音崎]
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京浜急行バスの堀25系統は、起点堀ノ内から浦賀を経由して観音崎へ至る路線である。
このバス路線は「よこすかグルメきっぷ」のフリー区間に該当し、切符を見せればただで乗ることができる。
車両は典型的なノンステップバスで昔ながらの風情は希薄。
バスは浦賀を出ると、間もなく緑の多いローカル区間へ入る。


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しばらくすると右手に海が現れた。鴨居港だ。
ここ一帯の海はかつて黒船来航に備えて要塞化していたというが、
今は往時の片鱗がほとんど残っておらず、穏やかな浜辺の風景が広がる。


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浦賀から10分強で、京浜急行バスは終点観音崎へ到着した。
観音崎は三浦半島東端の地で、海水浴場も隣接していてレジャー客で賑わっている。
バスから降りると、バーベキューの香ばしい匂いが漂ってきた。夏で海といえばバーベキューだ。



・観音崎/観音埼灯台
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バス停から少し進むと整備されたビーチがあって、そこを抜けて岬沿いに道を進んでいく。
すると、岬上に現れたのは観音埼灯台。日本最古の洋式灯台として知られる灯台だ。
日本の灯台50選の一つでもあり、この灯台にちなんで指定された灯台記念日もあったりする。

観音埼灯台は内部観覧可能で、参観料を払えば灯台からの景色を拝めるようだ。
灯台へ行くには、岬下から続く坂道を上っていけば辿り着くことができる。


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灯台にそんな興味あるわけでもないのに、最果ての土地へ来ると毎回灯台へ向かってしまうのは何故なのか(汗)。
鉄道の終着駅からローカルバスに乗って灯台巡りをしてみるのもいいかもしれない。

・旅の総費用:3050円(品川までの普通運賃+よこすかグルメきっぷ)
・乗った乗物の数:鈍行3本+快特2本+バス2本
・総距離/所要時間:約85km/約5時間強


観音崎を観光した後は再び京浜急行バスに乗って汐入へ。提携店で食事を取ろうと思ったが、
どこもかしこも激混み状態だったため、断念。フリー切符買った意味が全くないw
提携店での食事は諦め、汐入から上りの品川行きに乗って帰路に着いた。
(完結)
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2015/08/25 | 私鉄


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