鈍行列車一人旅

よく電車とバスに乗って旅してます。鉄分多めの旅ネタが主。
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最南端路線の果て~帰路へ

「西国片道旅行 3日目 (青島~宮崎~鹿児島中央~枕崎)」

[2014/8/15]

もうここまで来たか、、、。最南端片道旅の道のりもあと少し!
今日は早朝から日豊本線で宗太郎峠を越え、宮崎を経てここ青島までやってきた。
青島観光の後は日南線の上り列車で宮崎まで戻り、再び日豊本線に乗って鹿児島中央へ行く。
鹿児島中央からは指宿枕崎線に乗車し、最南端終着駅の枕崎へ向かうことになる。

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今日は天候が変わりやすいようで、急に出てきた日差しに喘ぐ。
熱気はあまり変わらないが、ダイレクトに照りつける太陽は東京と全く違う。



・日南線 [青島~南宮崎]
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しばらくすると、宮崎行きの気動車がやってきた。
日南線は、特別な列車を除けば全てキハ40系で運行されているようだ。

途中の駅で外国人客が数人乗ってきて、車内はほぼ満員状態になった。
しかし、人目も気にせずベラベラ喋る欧米人の心境を理解できないのか、
地元の乗客の見る目はどちらかというと冷たかった。


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次の日豊本線への乗り換えのため、宮崎一つ手前の南宮崎で下車。
ここからは、最南端まで列車を3本乗り継いで進むことになる。



・日豊本線 [南宮崎~鹿児島中央]


南宮崎から、再び日豊本線に乗って鹿児島へ向かう。車両は819系。
車内は至って空いており、悠々と木製クロスシートに座った。
宮崎以南は、線路は海沿いを離れて敷かれている。
田野付近では山の中も抜けるらしく、列車は少し高度を上げて進んでいく。


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宮崎から約一時間後、列車は都城に到着した。
宮崎県の都城は「とじょう」ではなく「みやこのじょう」と読むらしい。
今まで乗ってた列車は西都城止まりのため、ここで鹿児島中央行きへ乗り換えなければならない。



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九州は難読地名が多い気がする。一目見てもわからないものばかりだ。
昨年、窓口で八代「やつしろ」を「やよ」と答えて恥をかいたのを思い出した。
駅前で昼飯を買ってから、がら空きの鹿児島中央行き列車に乗り込む。


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例によって寝不足続きのため、ぼんやりしているうちに少し眠ってしまう。
目を覚ますと、列車は鹿児島湾沿いを走っていた。
何だか雨が降りそうな空模様だ。
最悪、最南端を雨で迎えることになるかもしれない。


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やがて都城から1時間強で、列車は鹿児島中央に到着した。
鹿児島最大のターミナル駅であり、駅前はとても立派である。
ここから遂に、JR最南端路線の指宿枕崎線に乗車する。

駅前で一服した後、指宿枕崎線が発着する1番線ホームに向かった。



・指宿枕崎線 [鹿児島中央~枕崎]
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ホームで列車を待っていると、お盆だからかあっという間に人が増えてきた。
この路線は、中間拠点の指宿までは住宅が密集していて混雑するという。
普通列車の他には快速列車もあり、観光目的の特急も出ている。




ほぼ満員状態で、枕崎行き列車が鹿児島中央を発車した。
終点の枕崎まで約2時間半の道のりだ。


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最初は住宅地の中を進んで行くが、しばらくすると海沿いに出る。
地上から少し高いところを進むため、眺めは素晴らしいの一言だ。

指宿でドッと乗客が少なくなり、ここから先は普通列車が一日数本のみのローカル線となる。
ちなみに、指宿は「いぶすき」と読むらしい(絶対「ゆびじゅく」だと思っていたぞー)。


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そして指宿から3駅隣にあるのが、日本本土最南端駅である西大山駅だ。
ここで降りてもいいが、列車の本数が少なく途中下車は難しい。
とりあえず、車内から駅名標だけ確保した。

駅ホームで子供連れの家族が記念撮影をしていた。
家族揃って最南端駅に来るとは、筋金入りの"鉄"なのかもしれないな。


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西大山を過ぎると、列車は雄大な開聞岳の脇を進む。
運の悪さは相変わらずで、ここにきて雨がポツポツ降り始めた。
雲が山にぎっしりと絡み付いており、眺めはすこぶる悪いのが残念だ。

それにしても、この区間は列車の揺れ具合が凄まじい。今にも脱線しそうな勢いである。
横揺れもかなりのものだが縦揺れが尋常でなく、身体が飛び上がって尾骶骨を強く打ってしまった。
線形が悪いのだろうか、列車そのものが酔っ払っている感じだ。


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指宿以降は人家も少なく、より閑散としたところを走っていく。
線路は雑草が生え放題で、線路脇は藪が伸び放題だ。
切り通しも多く、進むたび藪が車体にバチバチ当たる。


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列車の酔っ払い具合(?)も増してきて、いかにも最果てらしい趣きである。
終点が近くなると、再び人家が増え住宅地の中に入った。
最南端の終着駅まで、あともう少しだ。



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やがて鹿児島中央から2時間半で、列車は終点の枕崎に到着した。
東京から関西・四国・南九州を経て、二泊三日まるごと使っての到達となった。
沖縄都市モノレールを除き、東京から鉄道で来られる終着駅としては日本最南端となる。
駅周囲は住宅街であるが、最近新たにできたという駅舎が旅情を誘う。

雨上がりの湿気が半端なく、列車を出るとカメラのレンズが白く曇ってしまった。
滞在時間は数分しかないので結構焦る(しばらくすると収まった)。
ここまで来て何も撮れなきゃ、それこそ本当の馬鹿になっちまう。


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下調べの際は「何もない侘しい駅」とあったが、今は駅舎があるからか最南端終着駅としての威厳を感じる。
元々枕崎駅は、手前にある本土最南端駅の西大山駅ばかりが注目されるためマイナーな存在なのである。
現在建っている駅舎は、市民の募金で2013年4月に建てられたそうだ。
駅舎があると何かホッとするし、改めて駅舎の力はすごいと思う。


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駅前には本土最南端の始発・終着駅であることを示す碑がある。
さらにホーム脇には、南と北の始発・終着駅(枕崎ー稚内)を結んで示した看板があった。
枕崎市と稚内市は共に南北の始発終着駅を有し、2012年4月に友好都市が締結されたらしい。


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次は稚内か、、、
最四端であと残るは最北端のみ!
恐らく最果て鈍行旅は次で最後となるだろうが、いずれ近いうちに行ってやろうと思う。

北海道新幹線が開業する前に、、、絶対に行ったるぞ、稚内!

駅構内を撮り尽くした後、私は数分後発車する指宿行き列車に飛び乗った。



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折り返しの列車で復路を行く。
次第に日が暮れて真っ暗闇の中を突き進んでいくが、列車の激しい揺れっぷりは相変わらずで少し怖い。
指宿で列車を乗り換え、夜21時前に鹿児島中央へ到着。
駅前から鹿児島市電で繁華街に移動し、宿になだれ込んで一泊となった。



[2014/8/16]



翌日は、鹿児島から新幹線で一気に東京へ向かう。
往路は3日まるまるかかったが、復路は僅か半日で完走となる。
新幹線に乗るのは中学の修学旅行以来だ。つくづく私は新幹線に縁がない人間だと思う。


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朝起きて、宿近くの電停から市電に乗り鹿児島中央駅へ向かう。
歩いても行けるが、市電があると何だか無性に乗りたくなってしまう。
路面電車の、あのこじんまりとした温かい雰囲気が好きなのだ。


DSCF9005.jpgDSCF9020 (2)

鹿児島中央は、新幹線としての日本最南端駅だ。
駅の券売機で新幹線の切符を購入し、いざホームへ!
新幹線なのに、切符は鈍行のやつとあまり変わらないな、、、
一応、生涯2回目となる新幹線乗車(大げさな)。気合いを入れていこう!



・九州新幹線 [鹿児島中央~博多]
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ホームに着くと、見慣れない九州新幹線の車両が停まっていた。
新幹線というと私は「のぞみ」の300系が連想されるのだが、既に引退済み。
これから乗車するのはN700系。現在の東海道・山陽・九州新幹線の主力車両である。

今日はお盆混雑の最中であり、ホームには旅客の列ができていた。
博多から怒涛の混雑が予想されているが、ここ鹿児島はまだそうでもない。
8時56分発、みずほ604号が定刻通り鹿児島中央を発車した。



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列車は次第に速度を上げ、トンネルの多い線路を猛スピードで走っていく。
今までずっと鈍行だったので、その速度差はまるで比べものにならない。
鈍行では地に足ついていた車窓も、早回し映像のようか何かのようだ。



・山陽/東海道新幹線 [博多~東京]
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鹿児島中央から一時間強で、みずほ604号は博多に到着した。
みずほはまだ先を行くが、今回に限っては博多で乗り換えないととんでもないことになる。
今日は帰省ラッシュ真っ只中。ここから先、のぞみの自由席は大混雑するのだ。
しかしのぞみの始発となる博多から乗れば、座席を無事に確保することができる。

ホームは帰省客でごった返しており、10時29分発のぞみ22号は既に満席なので諦めた。
慣れない新幹線の乗車事情に戸惑うが、手堅く待っていれば座席を確保できるだろう。
11時04分発のぞみ24号に乗ろうと思ったが、その前に臨時便が来ると言うのでこれに乗ることに。


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結果的に座席も無事確保でき、臨時のぞみは東京へ向けて出発する。
岡山辺りから立ち客が出始め、車内はほぼ満員状態になった。

並走する東海道線の鈍行を尻目に、のぞみは最高時速270kmで駆け抜けていく。
どうやら関東で大雨が降ったらしい。その影響か、列車は途中で詰まり始める。
尻が痛くなってきた頃に大都市の中に入り、のぞみは数分遅れて終点の東京に到着。
東京からは山手線で上野へ向かい、いつも通り常磐線に乗って帰路についた。


天気はぐずつき少しトラブルが多かったものの、結果的には無事成功した今回の最南端旅行。
お盆がピークを迎え賑やかな中での旅となったが、人があまりいないと寂しいしこれはこれで面白かった。
しかし宗太郎駅に途中下車したかったと、旅終わりで何度も悔やむことに(事前に調べておけばよかった)。
近いうちに廃止されてもおかしくない超秘境駅だが、いつか再び私が訪れるまで残っていてほしいと願いたい。
(完結)
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2014/09/01 | 西国片道旅行

「山スカ」で行こう

「長野途中下車旅 1日目 (高尾~大月~小淵沢~清里)」

[2014/9/8]

今夏終わり、18切符があと二日分残っていたので再び鈍行旅を計画する。
富士登山に行こうとでも思っていたのだが、天気が不安定なので鈍行旅に急遽変更。
しかしそれだけじゃ面白くないので、今回は旅中にささやかな登山を盛り込んでの行程とした。

今回の旅の最終目的地は、日本三大車窓の一つである姨捨駅だ。


・計画~導入


一日目は高尾から中央本線を乗り継ぎ、小淵沢から小海線に乗り換え清里まで行く。
清里からは徒歩で行ける飯盛山という山を経て、清里~野辺山間にある鉄道最高地点へ向かう。
鉄道最高地点からは野辺山まで歩き通し、そこから再び小海線に乗りしなの鉄道と接続する小諸へ。
しなの鉄道で長野まで行ったら、今度は特別夜景列車「ナイトビュー姨捨」に乗って一日目の行程は終了となる。

一日目で体力をほぼ使い果たすと思うので、二日目はのんびりと観光しながら復路を行く。
まず長野で善光寺を参拝した後、篠ノ井線に乗り姨捨駅で途中下車。
姨捨からは再び篠ノ井線に乗って松本まで行き、駅前から歩いて行ける松本城を見学。
松本城に立ち寄ったら駅へ戻り、そこから中央本線で延々と帰路を辿ることになる。

早朝6時、新松戸から武蔵野線に乗って西国分寺へ。
西国分寺からは中央線に乗り、今回の旅の出発点となる高尾へ向かう。



・中央本線 [高尾~大月]
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高尾に着き、ホームでしばらく待っていると河口湖行きの列車がやってきた。
ここ高尾から大月を経て富士急行へ入り、終点の河口湖まで向かう直通列車である。
主に登山客のために毎日運行されるこの列車は、常にスカ色の電車が使われているようだ。

「スカ色」。深い藍色とベージュを纏った国鉄色のことだ。
元は横須賀線のために制定されたカラーで、緑×橙の湘南色と並び国鉄近郊電車の伝統色とされている。
スカ色電車はかつて総武本線や成田線、内房線・外房線でも走っていたが、
新型車の投入や都会の通勤路線から流れてきたステンレス電車の台頭(使いまわし)により、
同線において塗装が全面に塗りたくられた鋼製車(113系)は残念ながら消滅してしまった。

しかし中央本線(豊田車両区115系)のスカ色電車は、今も消滅せずに走り続けている
山を走るスカ色電車だから、鉄の間では「山スカ」と呼ばれ親しまれている。
豊田車両区の山スカの運用は固定らしく、運次第にならずに確実に狙いに行けるらしい。



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7時47分、河口湖行きの直通列車が定刻通り高尾を出発した。
車内は学生達で埋め尽くされ、とても山の中を進む雰囲気とは思えない
最初は学生で混雑していたが、数駅進んだところであっという間に引く。
ボックスシートを確保し朝飯にありついた。


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ローカルな雰囲気が濃くなり、絶景区間を過ぎると列車はまもなく大月へ到着する。
この列車は前側3両は河口湖まで行くが、後側3両は大月止まりでそのまま回送される
大月からは後から来る普通列車に乗って再び先を進むことになるが、次の列車が来るまで山スカをみっちりと撮影したい。



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この色、たまらない!何だかよくわからないが昔から好きなのである。
好きすぎて、ブログの背景色までスカ色にしてしまった(プロフィール画像もちゃっかり変更)。
高1のときに内房・外房線を乗り通したことがあるが、そのときはこのスカ色電車(113系)がまだ主力であった。
昔はどこでも見られたカラーだそうだが、今はここ中央本線(立川~小淵沢間)でしか見られない希少なカラーとなっている。
今年3月には、長野総合車両センターの一編成だけがスカ色にリバイバル塗装されたんだとか……。


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前側3両が河口湖へ向け出発した後、大月止まりの残り3両はホーム脇の留置線へと向かっていった。
2日目の復路もまた、できる限り山スカ運用の時刻に合わせて帰ってくる予定だ。



・中央本線 [大月~甲府]
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山スカが留置線に入ると同時に、後発の高尾発甲府行きの普通列車がやってきた。こちらは長野色だ。
最初からこっち乗れよと言われそうだが、とにかくスカ色電車をカメラに収めたかったのだ。
終点の甲府まで向かう!



・中央本線 [甲府~小淵沢]
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甲府から再び普通列車に乗る。車両は211系だ。
これは意外というか……、いつの間にか中央本線にも211系が配属されることになったのか。
座席が全てロングシートなのを何とかしてもらいたいが、JR側は結局何もしないだろう。
中央本線でローカルらしい旅ができるのも、もしかしたらあと数年だけかもしれない。

やがて列車は終点の小淵沢に到着した。
ここからは小海線だ。
小海線の列車は約一時間後なので、改札外の店で駅弁を購入。
この駅弁は、後の山登りで山頂へ着いたときに食べようと思う。



・小海線 [小淵沢~清里]
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小海線のワンマン気動車が小淵沢を発車した。
車両はキハ110系。個人的にはこの車両のデザインが意外と好きだ。
軽快な車体と高出力のエンジンを搭載した、次世代気動車の先駆的存在である。
車内は混んでおり座席を確保できなかったが、次降りる駅は数駅先なので問題ない。


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起点の小淵沢からまもないところで線路がグルっと180度カーブしており、
車窓右手にめくるめく景色が楽しめる。
その後は樹木林の中へ入り、速度も抑え目にゆっくりと進んでいく。



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やがて、列車は清里駅に到着した。
ここ清里はJRの中で2番目に高い駅となる。
小海線沿線の中でも観光地として人気があるらしく、ドッと半数以上の乗客が下車した。


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清里から次の野辺山までの区間には、JRとしての鉄道最高地点がある。標高は1375mだ。
野辺山からならレンタサイクルを借りて容易に行くこともできるのだが、
今回は、清里~野辺山間を徒歩で歩き通してしまうことにした



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清里駅前にはSLが静態保存されている。
D51等と比べると小ぶりなC56。高原路線の小海線にマッチする機関車だ。

さて、清里からはちょっとした登山をしたい。
登山をしたら、そのまま鉄道最高地点に行き野辺山へ向かうことになる。
天気はあいにく曇りであるが、まずは飯盛山の山頂目指して行ってみようか。

2014/09/15 | 長野途中下車旅

鉄道最高地点にて

「長野途中下車旅 1日目 (清里~飯盛山~野辺山)」

[2014/9/8]

小海線の清里~野辺山間には、JRの鉄道最高地点がある。
今日は、早朝から中央本線・小海線に乗って清里までやってきた。
鉄道最高地点に向かうため、清里~野辺山間は歩き通すことになるが
その地へ到達する前に、私は近くにある山を登ってから徒歩で行く行程を考えてみた。



清里駅から東に少し進んだところに、飯盛山という標高1643mの山がある。
この山を山頂まで上り、山頂から別ルートで山を下ると野辺山側の出口に着く。
続いて野辺山側の麓から道を北西に進むと線路にぶち当たるが、そこがちょうど鉄道最高地点になる。
鉄道最高地点からは小海線の線路沿いを延々と歩いて野辺山駅へ。与えられた時間は4時間弱、総距離は約11kmだ。

駅構内にある案内パンフレットをもらい、いざ出発!



・飯盛山
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清里駅前から舗装路を行くことしばらくして、飯盛山の登山道へ入る。
道はしっかりと整備されており歩きやすい。平日だからか人気はまるでない。
道は木々にかこまれ展望は今のところないが、頂上付近になると一気に開けるらしい。


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登山道を上り続けること約一時間半で、一気に展望が開けて頂上が見えた。
ぜえぜえ息をきらしながら、最後の急登を上る。
しかし、ガスが………


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ガス一色だーーーー!何も見えん。せっかく頂上まで来たのに、残念だ。
本来ならば360度の大パロラマが見れるはずだが、今はガスってて何も見えませーん。
しょうがないので早々に昼食をとることに。



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先ほど買った、小淵沢の駅弁「高原野菜とカツの弁当」を食す。値段は950円。
昭和45年から発売し続けている人気駅弁で、日本で初めて生野菜が入った駅弁として有名らしい。


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専用の調味料(醤油・塩・マスタード・ドレッシング)が付属されており、高原野菜を色々な味で楽しめる。
カツは豚ではなくチキンでヘルシー。ご飯の量もたっぷりとあり、食べ終わるとすぐお腹いっぱいになった。
文句なしの満腹感と充実感!さすが長年ロングセラーの駅弁だけあるな!


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駅弁を食べ終わった後、早々に下山開始。
ピストンではなく、今度は野辺山方面の道を下っていく。
道は雨水でぬかるんでおり、ちょっと冷やっとする箇所もあった。

しかしハイキング感覚で登れる山なので、難解な箇所はほぼない。
下っているうちにガスが引いて、周りの景色が少し見えてきた。
やがて山頂から約一時間で、野辺山側の登山口に到着する。


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ここは日本列島の分水嶺らしい。近くには、日本の分水嶺であることを示す看板があった。
ここ野辺山側登山口から再び道路を歩き、北西にあるJRの鉄道最高地点に向かう。
道はゴルフクラブの敷地脇に沿って続いている。



・鉄道最高地点
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飯盛山登山口から、高原の爽やかな空気を浴びながら道を歩くこと20分………。
道が突き当たりに達すると、そこは清里~野辺山間の鉄道最高地点であった。
鉄道最高地点のポイントはちょうど踏切になっており、
周囲にはお食事処や神社もあるようだ。


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ここはJR路線の中で一番高い場所になり、立派な石碑が設けられている。
脇には、とってつけたように「幸せの鐘」があった。
列車が通るときに鳴らすと「ふたりの最高の幸せ」が得られるそうだ。


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それより私のような"鉄"なら、石碑よりもこちらの方が気になるだろう。
線路の勾配を詳細に示す勾配標だ。腕木が上向きなら上り勾配、下向きなら下り勾配を示す
ここの勾配標は左右どちらの腕木も下向きになっており、正真正銘の最高地点であることを示しているのだ。


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標柱の隣には「鉄道神社」なるものがあった。
御神体は何と、小海線で使われていたレールと車輪!
鉄のための神社といっても過言ではないが、縁起の良い場所だけに参拝者は多いらしい。



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時間が迫ってきたので、キリのいいところで野辺山駅へと出発する。
鉄道最高地点からは、小海線の線路に沿って舗装路を歩いていく。



・野辺山駅
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延々と道を歩き続け、今度は日本最高地点の駅である野辺山駅に到達した。
駅前には、JR最高地点駅であることを示す標柱が提出されている。
駅舎は当時の石造りの駅舎をイメージした独特のつくりだ。


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この駅の標高は1345m。下手な低山よりも全然高い。
ロープウェイなどを除き、日本の普通鉄道の駅としては一番高いところにある。
二番目に高い駅(清里)から鉄道最高地点を経て日本一高い駅まで来たと思うと、何か感慨深い。
わざわざ清里から歩いてきた甲斐があったってもんだ(実際11kmの道のりは思った以上に長かったが)。


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駅前向かい側の公園には、SLが静態保存されていた。清里と同じくC56だ。
そういえばこの駅の近くにはSLランドという施設があって、休日には本物のSLが走ってるそうだ。
ちょっと行ってみたかったけど、もう時間がないな……、また今度来たときにするか!


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野辺山からは再び小海線に乗り、途中でしなの鉄道に乗り換え長野まで向かうことになる。
さらに長野で夜景列車「ナイトビュー姨捨」に乗車し、姨捨の夜景を堪能する予定だ。
閑散とした駅ホームで、私は10分後に来る小諸行き列車を待った。

2014/09/19 | 長野途中下車旅

一日限定320円の夜景列車

「長野途中下車旅 1日目 (小諸~姨捨~長野)」

[2014/9/8]

一日目が非常~に濃密な今回の長野鈍行旅。
早朝に高尾から中央本線・小海線に乗り、清里から徒歩で飯盛山~鉄道最高地点を経て、
JRとして日本最高地点の駅である野辺山までやってきた。
野辺山からは再び小海線に乗って先を進み、小諸でしなの鉄道に乗り継ぎ長野まで向かうことになる。



長野に着いたら、そこから約10分後に発車する夜景列車「ナイトビュー姨捨」に乗車する。
タイトルの「値段」のネタ回収はともかくとして(笑)、
まずは、野辺山からの道のりを行こうか。



・小海線 [野辺山~小諸]
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野辺山から再び小海線に乗って、終点の小諸まで向かう。
小海線はハイブリッド気動車も走っているが、先ほどと同じくキハ110系が来た。
車内は空いており、ボックスシートに座って身体を休める。


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野辺山からすぐは広々とした高原をひた走るが、
程なくして景色は渓谷の中へと移り変わり、千曲川と平行して進んでいく。

それにしても、列車の走りが随分とのんびりしてるな~。
何というか、観光列車ぶりのゆっくりした速度なのだ。
そのせいか寝不足なのかは知らないが、揺れに任せて少し眠り込んでしまう。



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うつらうつらしているうちに、終点が近づいてきた。
車内はいつのまにか学生で埋め尽くされ、青春トークで盛り上がっている。
とある駅(地元の高校の最寄り)から乗客がドッと増えるのは、ローカル線ならではの光景である。



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17時26分、列車は定刻通り終点の小諸に到着した。
ここからはしなの鉄道に乗り継いで、信越本線の長野まで向かう。
次に乗るしなの鉄道の列車は、17時34分発なのであまり余裕がない。



・しなの鉄道 [小諸~長野]
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JRとしなの鉄道のホームは共用らしく、改札を通らずすぐに乗り換えることができる
第三セクターなので運賃を払う必要があるが、これは降車駅の窓口で払えばいい。
ごった返す学生達に紛れながら、私は対向ホームの長野行き列車に乗り込んだ。

現在のしなの鉄道の主力車両は、JRから譲り受けた115系だ。
かつては湘南色の169系が走っていたが、老朽化のため昨年に引退済みである。
萌えキャラ塗装の「痛電」も走っていたというが、これも既に通常の塗装に戻されたらしい。
169系、乗ってみたかったなー!急行型電車は、平成生まれには幻の存在となってしまうのか。

しかし、しなの鉄道ってオリジナル塗装にすぐ塗り替えないんだろうか……。
前面のステッカーも貼ってないし、この編成はJRから移ってきたばかりなのかもしれないな。


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今回乗り込んだしなの鉄道115系は、古き良き国鉄時代の面影を強く残していた
どこも弄られた形跡がなく、座席の青いモケットも国鉄オリジナルのままだ。

小諸から進むうちに日が暮れ、篠ノ井から信越本線に直通で入る。
しなの鉄道としての終着は篠ノ井だが、全ての列車が長野まで行くらしい
やがて小諸から一時間で、列車は終点の長野に到着した。

もう日は暮れたが、今日はまだ終わらない!
今夜は、大人気の夜景列車「ナイトビュー姨捨」に乗車するのだ。
長野から、日本三大車窓が見れる姨捨駅まで行く臨時快速列車である。



・ナイトビュー姨捨 (中秋の名月号) [長野~姨捨]
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ナイトビュー姨捨は人気の高い観光列車であり、運行日は連日満席になってしまうという
しかし今回キャンセルが出たのか、無事指定席券を確保することができた。
それで、いつも通り指定席券代520円を払おうとしたのだが……。


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「………あれ? 320円だっけ!?」

買ったときはアレ!?って思ったが、よくよく考えて「ああ、そうか!」と気づいた。
実は、今日9月8日は、今年夏の「ナイトビュー姨捨」運行日の中で唯一の閑散期なのだ
運行日が閑散期にあたる場合、基本料金から200円引きとなる。
(閑散期=1月16日~2月末日・6月・9月・11月1日~12月20日における、祝日及びその前日・振替休日を除く月~木曜日)

「※9月8日はおとな320円こども160円」

長野支社の公式案内ページを開くと、通常の指定席券代の下にこう注意書きが書いてあった。
正しく閑散期に該当するとはいえ、この日だけ320円てのも何だか奇妙で面白い。
そういえば、閑散期の指定席券なんて初めて買ったな……。
窓口で指定席券買ったときは、係員に騙されたんじゃないかと思ったぞ。



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気を取り直して、いざ「ナイトビュー姨捨」に乗り込む。
車両はHB-E300系。主に「リゾートビューふるさと」で使用されているハイブリッド気動車だ。
発進時は電気モーターで静かだが、加速し始めるとエンジンが唸り出しやっぱり気動車なんだと気付く。




この臨時快速は、特急はおろか普通列車にも途中で抜かされながら進む
普段は走らない臨時列車なので、常に走る定期運用の列車の隙間を抜けていくのだ。
走行中には観光案内があり、専属のアテンダントが車内販売を行う。

車内は年配方が多く、既に宴会状態といった様相だ。
姨捨に近づくと高度が上がり、左手に早くも夜景が見えて歓声が上がる。
スイッチバックで一旦停止した後、列車は後ろに後退し高台に位置する姨捨駅に到着した。



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列車から降りると、JRの方から一人一人手渡しでお月様にちなんだ「ゆでたまご」が贈呈された。
今夜は「中秋の名月」なのだ。ゆでたまごは今日だけの特別サービスらしい
天気はすっかり回復していて、淀みなく綺麗な満月が見える。



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そして、これが駅ホームから見渡せる夜景であるが……、ただ素晴らしいの一言に尽きる!
私が撮るコンデジの粗い写真だといまいち雰囲気が伝わらないと思うが、
姨捨駅からの夜景は、想像以上に素晴らしかった!



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「銀河○丁目」なんて駅名がついてもおかしくない、この幻想的風景。
こりゃ人気が出るわけだー、と心から納得してしまう(安いし)。
ここ姨捨は日中も美しい景色が広がるところだが、穢れの全てを覆い隠す夜景にはやはり魅せられるものがあるな。



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この臨時列車「ナイトビュー姨捨」最大の特徴は、駅滞在時間中に様々な「おもてなし」を受けられることだ
専属の係員から夜景についての解説を色々聞くことができ、駅構内では語り部も行われている、
さらには、地元の店による信州味噌でつくった味噌汁も無料で頂くことができる。
素朴な味わいに癒されながら、少し肌寒くなってきた身体を温めた。



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夜空に輝く十五夜の月。
しかし、何と至れり尽くせりな列車なんだ!
320円もとい、520円で乗れるものとは思えない豪華ぶりである。



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しばらくすると、松本方面から長野行きの普通列車が入線してきた。
姨捨の夜景は、定期運用の普通列車を組み合わせても見に来ることができるが、
出来る限りは往復で、ナイトビュー姨捨の指定席券をとった方が満足度は高いだろう。

一時間ぽっきり姨捨の夜景を堪能した後、20時24分発折り返しのナイトビュー姨捨で長野へ。
帰りは室内消灯もされ、流れる夜景の車窓を直に楽しむことができる。
これもまた、他では見られないサービスだ。



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盛況な雰囲気のうちに、折り返しの列車は長野へ到着する。
僅か320円で乗れるのが申し訳ないと思うくらい、充実感でいっぱいの列車であった
今夜は駅前の宿に一泊となる。

明日は午前中に善光寺を参拝した後、長野から篠ノ井線に乗り再び姨捨駅で下車したい。
日本三大車窓なだけに、夜景だけでなく日中の景色も見てみたいのだ。
姨捨を途中下車した後は松本に移動し、駅前から徒歩10分にある松本城を見学する予定である。

清里~野辺山間の登山&歩きで疲れきった足を休ませ、時間をたっぷりとって夜0時に就寝した。

2014/09/22 | 長野途中下車旅

善光寺と姨捨駅の風景

「長野途中下車旅 2日目 (長野~姨捨~松本)」

[2014/9/9]

一泊二日の長野鈍行旅も2日目に突入する。
1日日は高尾から中央本線・小海線に乗り清里へ行き、鉄道最高地点を散策した後は長野へ。
続いて長野でナイトビュー姨捨に乗り、姨捨の夜景を楽しんだ後は再び長野へ戻り一泊となった。

1日目が目一杯の行程だったため、2日目は余裕を持って計画を立てた。
午前中に長野駅から近い善光寺を参拝し、その後は篠ノ井線に乗って姨捨で下車。
日中の姨捨の景色をじっくり味わったら、再び後発の列車に乗って松本まで行く。
松本で駅から徒歩10分の松本城を見学した後は、中央本線を乗り継いで真っ直ぐ帰路を辿ることになる。

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午前9時に宿をチェックアウトした後、駅前から善光寺へ向かう。
長電で行こうと思ったが、遅延が発生しており電車がすぐ来ないみたいなので、
近くのバス停から路線バスで行くことにしよう。運賃は片道150円だ。



・善光寺
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バスに揺られ、善光寺大門バス停で下車すると善光寺の入口に到着する。
入口から石畳の上を歩き、まず最初に見えてくるのが「仁王門」だ。
現在建っているのは1918年に再建されたもので、脇には仁王像が控えている。


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続いて境内を進んでいくと、寛延3年(1750)建立の「山門」がある。
あれ、門の下で何かロケやってるなー。ドラマの撮影か?
今日は至って空いてるが、周囲の人々がこぞって注目する。



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そして山門をくぐると、国宝に指定されている「本堂」が姿を現した。
現在建っているのは宝永4年(1707)に再建されたもので、国宝建造物の中では3番目の大きさを誇る。

約1400年の歴史を誇る善光寺は、仏教が各宗派に分かれる以前に創建されたため特定の宗派に属していない
そのため宗派や性別の区別なく誰でも参拝ができ、平等にご利益をもたらすといわれている。
他にはない無宗派独特の大らかな信仰形態が、昔から人々を引き寄せているのだ。
(ただし運営・管理は天台宗と浄土宗2つの宗派の僧侶が行っているらしい)


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大迫力の本堂を正面から眺める。
善光寺本堂は、正面の間口に対し建物の奥行きがとても深く取られている
これは、参拝者が一人でも多く中に入り参拝してもらうための建築的配慮だそうだ。


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本堂を参拝した後、しばし広大な境内をのんびりと散策。
境内には様々な建造物があり、数時間では全て見切れないほどあった。

散策するうち、あっという間に列車に乗る時間が来てしまったので再びバスに乗って駅へ戻る。
これから篠ノ井線に乗って、昨日夜に訪れた姨捨に再び向かう!



・篠ノ井線 [長野~松本]


篠ノ井線は、長野側の善光寺平と松本側の松本平を結ぶ山岳路線だ。
11時19分発の松本行き列車に乗り込むと、車内は既に満席であった。
車両は2両編成のE127系。「115系だったら!」と思ったがそうもいかんか。
現在、日中の篠ノ井線の列車は、ほぼ全てワンマンのE127系で運行されているようだ。


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列車は善光寺平を左手に見ながら、急勾配を上っていく。
途中の信号場では、対向から来る特急に道を譲るため待避線で一旦停車。
ここはスイッチバックになっている。特急が通過すると列車は再び発車し本線へ。
カーブが続き、山腹を這うようにして高度を稼ぐ。


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急勾配を上りスイッチバックに進入すると列車は後退し、高台にある姨捨に到着した。
昨日夜と違って駅構内は閑散としているが、有名な駅だけに降車客は多い。



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何せ、駅ホームの真ん前にはこんな雄大な景色が広がっているのだ。
眼下に善光寺平があり、手前には千曲川、奥には長野市街地が見える。
昨日の夜景も良かったが、日中の景色もただ素晴らしいの一言に尽きる。

これで一応、日本三大車窓を全て制覇したことになる。
北海道旅で通った「狩勝峠」と、西日本旅で行った肥薩線の「矢岳越え」、
そして今回、この姨捨からの善光寺平!どれも絶景車窓好きには垂涎ものの眺めである。



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現在建っている姨捨駅の駅舎は昭和9年(1934)築造で、今年で80年ぽっきり経ったことになる。
大正時代の洒落た設計で、駅構内はまるで高原の山小屋のような雰囲気である。
今は無人だが、休日には地元の人々によるお茶のおもてなしがあるらしい。



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駅ホームすぐ下には篠ノ井線の本線があり、上から見渡せるようになっている
先ほど来ていた長野行き普通列車が姨捨を発車し、本線を駆け下りていった。
カメラの角度によっては、善光寺平をバックに走る列車の姿を納めることもできる。


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長野方面側を見渡すと、駅ホームと本線との高低差があっという間に広がっているのがわかる。
稲荷山駅からここ姨捨駅を経て先のトンネルに入るまで、25パーミルの急勾配が続いており、
途中には2ヶ所のスイッチバックが設けられているというから凄まじい区間である。
(かつてスイッチバックは3ヶ所あったが、2008年に1ヶ所廃止された)

駅前は特に何もないが観光マップが設置され、それぞれの場所が案内されている。
近くにある名所の棚田に行ってみようと、私は駅から南の方へ歩き出した。



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棚田へと歩いているうち急に踏切が鳴り出し、何が来るのかと思うと貨物列車だった。
そのまま通過するのかと思うと、列車は私の目の前で停止。姨捨駅へと後退し始めた。
何となく貨物の方が気になってしまったので、再び駅構内へと戻ることに。


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駅ホームに停車中の普通列車と貨物。しばらくすると特急が本線を通過する。
姨捨は、思った以上に列車の行き交いが多いらしい

変に欲張らずに、大人しく駅に留まってりゃ急勾配を上ってくる貨物が見れたのに~。
ああー、惜しいことしちゃったぞー。


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ちなみに貨物といえば、停車・発車時のあの「音」である。
停発車すると同時に、連結器から「ガチャガチャガチャガチャン!!」と物凄い音を発するのだ。
(貨物は機関車の加速効率を重視するため、連結器に"遊び"を設けている)
一般の方にはただの騒音にしか聞こえないあの音が好きな人は結構多いらしく、
Youtubeにも、貨物の停発車動画が沢山投稿されている(→「貨物列車 停発車の爆音源!」)。

特急が通過してまもなく、貨物は「ガチャガチャガチャガチャン!!」と爆音を発し、
特に何事もなく姨捨を去っていった。



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貨物が行った後、今度は長野方面へ行く列車が出発し急勾配を下りていく。
駅ホームからダイナミックな風景が簡単に撮れるのが楽しい。

ホームで景色を眺めているうち、後発の松本行き列車が来たので乗り込んだ。
姨捨を出るとすぐに絶景は途切れ、長い長い冠着トンネルに入り路線最高地点となる冠着へ。
冠着から山の間を縫うように走り再びトンネルを抜けると、そこは松本平だ。
明科から犀川沿いをひた走り、列車はまもなく松本に到着となる。



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まつもとぉーーーー、まつもとぉーーーー、まつもとぉーーーー。終着、松本です。」

語尾が長いっ(笑)。松本駅の到着アナウンスは他にはない独特の響きを持っている。
声優の沢田敏子さんによるもので、語尾の長さとほのぼのさが何ともいえない旅情を誘ってくる。
この到着アナウンスを聞けば、遠くからはるばる松本に来たという実感が持てるだろう。

篠ノ井線の列車に別れを告げ、私は駅から徒歩で行ける松本城へ向かった。

2014/09/26 | 長野途中下車旅

松本城観光~帰路へ

「長野途中下車旅 2日目 (松本~小淵沢~甲府~高尾)」

[2014/9/9]

至極順調な長野鈍行旅も、あと残りは帰路を辿るだけだ。
松本から中央本線で東京へ向かうのだが、その前に松本城を見学する時間を今回は設けた。
松本城は松本駅から徒歩10分のところにあり、駅前からのアクセスは良好である。

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松本駅周辺は繁華街になっており、色々な店が立ち並んでいる。
まずは駅を出て、案内看板に従い道を北東へと進む。
しばらくすると松本城の境内入口に辿り着いた。



・松本城
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国宝「松本城」は、今から遥か昔の戦国時代に建造された建物だ。
創建当時から現存する「本物の城」で、今まで見てきた城とは全く違う風格がある。
往時から残る重厚な姿は、何だか眺めているだけで悠久の歴史を感じる。素晴らしい。

松本城は内部や天守閣も見学することができるので、さっそく中に入ってみよう。
門前で入場券を買い、靴を脱いでいざ内部へ!


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天守閣へ行くには、6階分の階段を上らなければならない。
城の中は急な階段が多く、ところによっては渋滞も発生している。
内部のつくりが戦国時代そのまんまなので、色々発見があって面白い。


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各階層では当時の武器や鎧など、様々なものが展示されている。
特に火縄銃や大砲は、他ではなかなか見られない貴重なものなのだという。


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急な階段を上り続け、一番の見所である天守閣に到着。
じっくりと見学したいが、上ってきた見学客の休憩所と化しており人で溢れかえっている。
天守閣からの眺めは思ったより高く、市街が一望できる他アルプスの山々も鮮明に見えた。


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混雑する天守閣を早めに去り、再び階段を下りていく。
途中階段を踏み外してしまった人がいて、近くで悲鳴が上がった。
上るよりは下る方が恐いな。コケたらマジでたまらないので慎重に下りる必要がある。


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内部見学を終え充実した気分に浸っていると、すぐに帰りの列車の時間が来てしまった。
名残惜しいが、これから鈍行で延々と帰路だ。
東京に帰ろう!





松本城を出て元来た道で松本駅へ戻り、駅前の蕎麦屋で腹を満たした。
ここ松本からは、鈍行を3本乗り継いで行くことになる。接続は至ってスムーズだ。
ちなみに、その3本のうち2本は「山スカ」である。やったね!(笑)
往路復路ともに山スカ運用に合わせてあるのが、今回の旅一番の肝だったりする。

まずは、中央本線に直通する普通列車に乗って小淵沢まで行こうか。
211系でないことを祈りつつ………。



・中央本線 [松本~小淵沢]
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「またお前か、211系」

ホームに降り立つ寸前、“チラッ”とステンレスの輝きが見えたときの絶望感。
停まっていたのはやはり、今年房総から転勤してきた211系。
通勤需要も重要であり、久しぶりのニューフェイスに地元の人々は喜んだであろう。
しかし今、数少ない鈍行旅行者は時代の流れに取り残されようとしている!

……何はともあれ、この中央線転属の211系には何ともいえない哀愁を感じるな。
こいつはまず高崎を追い出され、房総で安泰と思ったら再び追い出されて長野まで来たのだ。
じきには他の線区からも転属してきて、長らく走っていた中央本線の115系は撤退してしまうだろう。


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211系は昔から憎めない存在であり、寧ろ自分にとってはありがたみを感じる車両であった。
かつて地元の常磐線中電として走っていたステンレスの415系(211系の交直両用タイプ)にはお世話になったものだ。

能書きはこれくらいにして、大人しく列車に乗り込もう。
座席はもちろん、通勤電車下がりのオールロングシートである。
車内はほどなく満席となり、小淵沢行きは定刻通り15時55分に発車した。



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松本から二時間強で、列車は終点の小淵沢に到着となる。
次に乗る塩山行きの列車に乗り換えるため、向かい側のホームに移動する。



・中央本線 [小淵沢~甲府]
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ここからは「山スカ」だ。17時10分発の塩山行き列車に乗り込む。
車内はほぼ学生で埋まり、ドア脇のこじんまりとしたロングシートに座った。
この列車は塩山まで行くが、次乗る列車は甲府始発のため途中の甲府で降りた方が効率が良い。


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日が少しずつ暮れ始めた。列車は至って順調に進む。
目の前の男子学生と女子学生が楽しそうに青春を語らっている。
やがて途中駅で男子学生が颯爽と降りると、女子側が窓を眺めながら一言呟いた。

「この関係、いつまで続くのかなぁ~、しばらくは続くんだろうなぁ~」

青春してるなー!真ん前でモロ青春してるなー!

青春の「青」の字すらかすれそうな男を前に、絵に描いたような青春群像劇が繰り広げられている!
何時も思うんだが、田舎の学生パワーってすげえわ。連帯感が都内のそれとは全然違う(良い意味で距離を置かない)。



・中央本線 [甲府~高尾]
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17時48分、塩山行き列車は甲府に到着した。
次に乗る列車は甲府始発なのでここで一旦下車する。
あとは20分後に発車する高尾行きに乗れば、今回の長野鈍行旅は無事終了となる。

ホームでしばらく待っていると、再び山スカが入線してきたので乗り込んだ。


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車内は空いており、端っこのクロスシートにゆったりと座る。
日が暮れかける頃に列車は動き出し、終点の高尾目指して進んでいく。
大月を通る頃には真っ暗になった。復路で記憶に残ってるのは大概夜の乗車記録なのだ
夜、ひなびた風情の車内で、一人クロスシートに座ってるのもなかなかたまらないものがある。



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やがて夜19時38分、列車は定刻通り終点の高尾に到着した。
スカ色電車に別れを告げ、対向に停まっているオレンジ色の快速電車に乗り換える。
そして西国分寺で武蔵野線に乗り換え西東京を出て、自宅最寄りの新松戸まで行き帰路に着いた。

天気は途中で回復したし、一泊二日ながら手ごたえのある鈍行旅ができたと思う。
山スカに始まり、鉄道最高地点、善光寺、姨捨、松本城を経て、再び山スカで締めとなった。
何というか、鈍行旅の行程そのものにくだらない美学を見出してしまいがちな今日この頃である。
(完結)
2014/09/29 | 長野途中下車旅


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